2018年04月8日

美容室はどれくらい広告費にかけたらいいの?平均・割合・考え方は?

美容室を経営していると広告費にどれくらいかけるべきなのか?難しいところであり、悩みどころですよね。

実際、広告費にどれくらい使うのか?ということは極めて重要な経営判断です。ここを間違えると経営は傾きかねません。

ということで今回は、美容室はどれくらい広告費にかけたらいいのか、広告費の適切な考え方についてお伝えしたいと思います。

広告費でお悩みの美容室の経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

美容室はどれくらい広告費にかけたらいいの?

最適な広告費は計算で求めることができます。ちょっと長くなりますが、順番に読み進めていくとわかると思うのでチェックしてみてくださいね。

ではさっそく以下の2つを知ることからはじめていきましょう。

  • LTV(新規顧客をひとり獲得するといくら儲かるか?)
  • 目標CPA(新規顧客をひとり獲得するのにいくらまでかけられるのか?)

1. LTVを計算する

LTVとは「Lifetime Value(ライフタイム・バリュー)」の略語で、新規のお客さんひとりを獲得するといくら儲かるのかを表した金額のことです。

(日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。)

そして、LTVは以下の式で計算することができます。

LTV = 平均顧客単価 × 粗利率 × 平均リピート回数

つまり、平均粗利益 × 平均リピート回数ということになります。

例えば、1回の平均客単価 8,000円、材料費が 10%、平均リピート回数が8回なら

LTV = 8,000円 × 90% × 8回 = 57,600円 ということになります。

これはつまり、新規顧客ひとりを獲得すると平均的に 57,600円 の粗利益を得ることができるということを意味しています。

LTVを計算するオススメのやり方

平均顧客単価は計算するとすぐわかりますが、平均リピート回数って詳細なデータを取って算出していかなければ、よくわからないですよね。

まったくリピートしないお客さんもいるし、ずっとリピートしてくれるお客さんもいるので、感覚的にもわかりづらかったりすると思います。

ということで、実務の現場でよく使われるLTVを算出する式をお伝えしたいと思います。ぜひ以下の式で計算してみてください。

LTV = 平均顧客単価 × 粗利率 ÷ 失客率

集計する期間は、短すぎるとデータの信頼性が低く、長すぎると直近とかけ離れることになるので、直近 1年くらいで計算しましょう。

例えば、平均顧客単価が 8,000円、材料費が 10%、1年間の平均リピート回数が 5回、1年間後の失客率が 60%なら、

LTV = 8,000円 × 90% × 5回 ÷ 60% = 6万円 ということになります。

また、さらに簡略的にLTVを計算するなら以下の式で求めることができます。

LTV ≒ 粗利益 ÷ 新規顧客数

こちらで計算する場合の集計期間は、直近 3ヶ月~1年くらいをオススメします。

例えば、3ヶ月間で粗利益が300万円、3ヶ月間で獲得した新規顧客が60人なら

LTV ≒ 300万円 ÷ 60人 ≒ 5万円 ということになります。

2. 目標CPAを決定する

LTVを計算したら、次は目標CPAを検討していきましょう。

目標CPAとは、新規顧客をひとり獲得するのにいくらまでかけられるのかを表した金額 = CPAの目標値のことなので、ここではCPAを説明しますね。

CPAとは「Cost per acquisition(コスト・パー・アクイジション)」の略語で、新規のお客さんひとりを獲得するのにいくらかかったのかを表した金額のことです。

(日本語では「顧客獲得単価」と訳されます。)

そして、CPAは以下の式で計算することができます。

CPA = 広告費 ÷ 新規顧客数

例えば、3ヶ月間でに使った広告費が48万円、3ヶ月間に獲得した新規顧客が60人なら

CPA = 48万円 ÷ 60人 = 8,000円 ということになります。

(CPAは小さいほうが費用対効果がよいという判断になります。)

目標CPAの考え方・目安

目標CPAは、算出したLTVを考慮しながら赤字にならないように決定していきます。どれくらいにしたら全体の利益を最大化できるか?ということも含めて検討してくださいね。

美容室の目標CPAは、LTVの5~20%がひとつの目安です。

(20%を超えると赤字になる可能性が高いです。)

例えば、LTVが6万円なら、目標CPAは 3,000円~12,000円 となります。

5%の場合
6万円 × 5% = 3,000円

10%の場合
6万円 × 10% = 6,000円

15%の場合
6万円 × 15% = 9,000円

20%の場合
6万円 × 20% = 12,000円

また、投資回収期間が6ヶ月以下というのもひとつの目安です。

(当然ながら回収期間は短い方がよいです。)

例えば、平均顧客単価が 8,000円、材料費が 10%、1年間の平均リピート回数が 5回なら、

1ヶ月間あたりの回収額 = 8,000円 × 90% × 5回 ÷ 12ヶ月 = 3,000円 なので、

3,000円 × 6ヶ月 = 18,000円 以下という判断になります。

3. 最適な広告費を考える

目標CPAを決めたら、あとは集客したい人数で広告費が決まります。

例えば、目標CPA 8,000円、1ヶ月間の集客したい人数が30人なら、

1ヶ月間の広告費 = 8,000円 × 30人 = 24万円 となります。

広告費は費用対効果で判断することが重要です

広告費は費用対効果が適切であれば金額の大小は問題ではありません。重要な指標は費用対効果なので、必ずLTVと目標CPAで判断するようにしましょう。

(例えば、広告費に50万円つかっても、500万円の売上がでればそれでよいですので。)

実際に広告を運用する際は、集客できた人数(CPA)を常にチェックして目標CPAの範囲に収まっているのかを確認しておくことが重要です。

他店の情報に惑わされてはいけません

美容室が広告費を考えるときは、決して他店の情報に惑わされてはいけません。はっきりいって、これらに捕らわれると高確率で失敗します。

最適な広告費は、それぞれの経営環境によって違うということを理解しましょう。

例えば、開業したばかりの美容室は、売上に対して広告費の割合が大きくなってあたりまえです。というか、それくらいの積極投資をしなければ先がありません。

(開業したばかりなのに、長年営業している既存店の割合を参考にしてると見失います。)

また、地方に対して都市部が広告費が高くなるのもあたりまえです。商圏の市場規模が違うなら、かけるべき広告費も異なってあたりまえなのです。

(地方と都市部をごちゃ混ぜにした平均的な金額を参考にしてると見失います。)

他店の売上に対する割合や平均的な情報は参考程度に留めておきましょう。

まとめ

美容室の広告費を考えるときは、他店の情報や広告費の大小に惑わされてはいけません。広告で重要な指標は費用対効果です。必ずLTVと目標CPAで判断するようにしましょう。

また広告する際には、集客できた人数(CPA)を常にチェックして目標CPAの範囲に収まっているのかを確認しておくことが重要です。

広告費にどれくらい使うのか?ということは極めて重要な経営判断なので、ぜひ冷静に論理的に考えることを意識してくださいね。

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